シーバスはルアーにスレる(飽きる)魚だと言われています。同じルアー、同じ軌道、同じアクション、また無駄に投げ続ける事はデメリットでしかないとされており、シーバスアングラーはポイントに着いて何投かして反応が無ければすぐに次のポイントへ移動していく「ラン&ガン」(ランガン)スタイルの方が多いです。(東西に長く伸びる高知県は特に?)

性格的な部分によるものが大きいのでしょうが、私はシーバスゲームで基本となるこの「ランガン」がどうにも苦手。いつものお気に入りのホームポイントが2箇所あり、そのどちらかに腰を据えたら、そこでなんとかバイトを引き出そうと粘ってしまうタイプです。ナイトゲーム主体なので地形や障害物を把握できているホームポイントの安心感もあるのでしょうね。私自身をシーバスに例えると完全な「居着きタイプ」です。

そんな居着きタイプの私ですが、今回はセオリーを尊重すべく半ば無理やりに気持ちを切り替えて、随分と久しぶりとなるランガン釣行に挑戦してみました。


まず1箇所目は大型河川の河口部分。
人気ポイントのはずですが人っ子一人、アングラーは誰もいません。最近は釣れていないのか?ランガン序盤から不安がよぎります。暗闇の河口で軽く移動しながらルアーを投げますが捕食音もバイトもなくランガン1箇所目があっさりと終了。


ランガン2箇所目は大型の漁港。
現在のお気に入りポイントを確立するまでは頻繁に通っていた港。ここには見える限り2名のアングラーあり。そっと海面をのぞくと大型魚20匹くらいの群れが!一瞬心湧きたちますが、よくよく見ると異様に丸々と太ったボラの群れ。シーバスが入っている時は有望で大型も釣れる港なのですが、今夜は雰囲気が感じられません。ベイトもボイルも全く見えない港でしばらくルアーをキャストしてみましたがやはり反応はなく。足元の岸際で訪れないベイトを退屈そうに待っている魚食魚のダツ(危ない魚)を尻目に移動を決意。ちょうど高知のダツ映像があったので、知らない方のために載せておきます。人体に刺さる事故が起こる怖い魚です。



3箇所目はマイナーな小さい漁港。
ここは滅多にアングラーがいない場所です。堤防の先端へ向かっていく途中、誰もいないと思っていた闇の中から「こんばんわ」と声をかけられ心底ビックリする。アジング?を楽しんでおられるアングラーさんのようでした。完全に気配を絶っており素晴らしいアジハンターぶり。のちに激しくドラグを鳴らしていたので何か大型を掛けていたのかもしれません。残念ながら私の方はここでもボイルは1度も確認できず、シーバスのバイトも得られず3たび移動を決意。


ランガンもとうとう4箇所目。
そろそろシーバスの感触が欲しいので、いつものホームポイントへやってきました。ここはアングラーの姿はなし。シーバスがいつも定位している場所は把握しているので、ポイントに着いてコアマンのミニカリを2投した時でした

カケアガリの岩?藻?にでもモゾモゾと触っているかのような微かな感触。ロッドで聞いてみますがモゾ~っとしたまま、この間約2秒。(これ魚が咥えて止まってる…!)慌ててアワセを入れる動作と同時に魚も動きだしそのままエラ洗い。ピュン!と無情にもジグヘッドが宙を舞いました。水面を割って一瞬見えた魚体は40~50cm級のヒラスズキのように見えました。ランガンを繰り返しやっと得た貴重なバイトでしたがフッキングしきれず。

反応が無くなりルアーをローテーションしているとアクアウェーブのシャローマジックに2度のバイト。
しかし先のミニカリと同じく、こちらも全てバイトが浅い感じでどれもフッキングには至らず。残念ながら今夜はシーバスの姿を拝めぬまま釣行終了となりました。

今回、いつもはしないラン&ガンをしてみてわかったことは、通う頻度が低下したポイントはやはり自分が経験した中で魚の反応が薄いから捨ててきた結果なのだなという事と、腰の落ち着かない釣りは自分の好みや体調事情を考慮するとやはり向いていない気がするなという確認になったことでした。

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